第45話 / 対照

広島もそうだが、大阪でもやはりお好み焼き屋は多いようで、あちこちでお好み焼き屋ののれんを目にする。しかし時間がちょうど昼時ということもあって、どの店も満員だ。どうしたものかと思っていると、妙に目立たないところに入口のある店が目に止まった。あるいはここならばと考えてその店の前に行ってみる。店の前にはお好み焼きのサンプルが並んでいるが、これがやたらと小さい。本当にこんなに小さいのか見てみたかったのだが、中をのぞいてみるとここも超満員。残念ながらこの店もあきらめるほかなさそうだ。

そう思ってお好み焼き屋の向かいに目を転じると、「本格インドカレー」を名乗る店があった。昨日は自由軒のカレーを食べ損ねているし、カレーを食べるのもいいかもしれない。私たちはそう考えてそのカレー屋へと足を進めた。ところが中を見てみると、前のお好み焼き屋とは対照的に客が一人として入っていない。ほかの店では行列さえできているというのにこの状態というのはあまりにも怪しすぎる。いくらすいていてもそのカレー屋に入る勇気はなく、私たちはお好み焼き屋を求めてふたたび歩き出した。