橋下氏の国政進出

「口元引き締め厳しい表情 橋下市長『国と地方のあり方変える』」。国政進出自体は大方の予想通りなのでとくに驚きはない。自身が国政選挙に出ないのも、なにかあっても責任を取る立場を回避してきたこの人らしい判断だ。彼の大阪府・大阪市での実績を見る限り、財政状況を改善したわけでも景気を良くしたわけでもなく、役人叩きと社会的弱者に対する行政サービスの切り捨てばかりが目につく。また最近は歴史修正主義的な思想を隠そうともしない。純粋に施策の結果のみから考えると、およそ政治家としての能力に疑問符がつく人物と言わざるをえないのだが、なぜ近く予想される総選挙において大きな影響力を持つのか不思議であり、また恐ろしいことである。いよいよ国民の良識が試されるときが近づいている。