『ぼおるぺん古事記(一) 天の巻』

この本の存在に気づいて書店で探したのだが、見つけるまでに随分苦労した。まさかコミックではなく、歴史のコーナーに置いてあるとは。中を見てまた驚いた。文章は古事記の現代語訳ではなく、原文の書き下しがそのまま使われている。もちろん絵が主体であるから表現はマンガなのだが、内容は古事記そのものである。なるほどこの本が歴史書に並べて置かれるのも理由のないことではない。それにしても難解な古事記の原文と絵だけでちゃんとストーリーを読者に伝えることができるのは、こうのさんの高い表現力があればこそだろう。次巻以降も読んでみようと思う。